自分の昔の日記読むとこの女まじやばいっすとしかならないから過去は振り返らないで行こうと思ってたんだけど、「もう起こったこと」のすべてが何から何まで大好きで、「まだ起こってないこと」のすべてがただただ怖い。だから日記を読み返すのってひたすら癒しを感じる。

 

女の子のみるセカイ系悪夢のような

 うんと若い頃、世界が終わる夢をよく観ていた。

 巨大隕石がふってきたり、原子爆弾がたくさん落ちたり、何か真っ赤なマグマに飲みこまれたり。死ぬ直前に目覚めることが多いけど、じっさい夢の中で死ぬこともあった。マグマの時は、死ぬ瞬間、非常に呆気にとられたのをよく覚えている。わあ、と燃えるマグマに飲まれ、ああ、痛みがない!(そっか、死ぬ時はもう痛みからは解放されるらしいな)。意識がある!(恐怖)。死んでいる、今、死んでいる!と自覚している瞬間は、ほんとうに呆気にとられる感じ。

 夢というのは脈絡ない場面が繋ぎ合わされていき、ぶちんぶちん、と切断が連続する。自分は確かに自分としてそこにいるが、とても始末がつかない人格で、まったく異常な行動をする。

 

 ラース・フォン・トリアーメランコリア」はそんな、女の子の見る悪夢の映画化、ガーリー映画の極致だと思う。

 浮遊感、悪い方にしかいかない予感、張りつめているのにエロティックなムードに呑まれて欲求不満が爆発しそう。

 ラストの身体ごと持って行かれそうになる圧巻。その時自分はシャルロットのように手を振りほどき恐怖に絶望しきるか、キリスティンのように肝っ玉をすえているか、生々しく考えてしまって恐ろしい。女の子ならね。